僕の下半身が危機的状況だけど、人生がときめく片付けの魔法が救ってくれました

先日サービスアパートメントのお湯が出ない、お湯が出ないと記事にしました。しかし、今困っているのはお風呂だけじゃないんです。
こうやってズルズル泥沼の不倫になっていくのかと思いながらお風呂に入った | Fu/真面目に生きる

じつは洗濯物が帰ってこないんです。

返ってこない僕のチノパン

一ヶ月ほど前から僕のチノパンが返ってこないんです。サービスアパートメントでは洗濯のサービスがついてきます。カゴに洗濯物を入れておけば、二日後には返ってきます。

しかし、チノパンが返ってこないんです。不動産屋にも連絡したんですが解決せず。2回ほどアパートメントのスタッフにも話したんですが返ってきません。伝わってないのか、失くしてしまったのか。

こういうところがベトナムだなと。

僕の下半身が危ない

実は返ってこないのはチノパンだけじゃないんです。トランクスと靴下が何個か消えてしまいました。

上半身に着るものは全然問題ありません。ちゃんと返ってきます。なぜか下半身に着る物だけが返ってこないんです。このペースでいくと帰国する時にはノーパン、ノーソックスで帰国することになるかもしれません。(ズボンは死守します)

ベトナムの法律に詳しくないので、ノーパンでの出国が可能なのか事前に調べておく必要があります。

モノは無くなってもそのうち忘れる

どこかえ消えてしまった僕のチノパン。一週間ほどは返ってくるのか、こないのか気になっていました。しかし、一週間ほどすると、もうどうでもよくなってきて頭から消えていきました。

すべてのモノはこわれたり、なくなります。悲しみの大きさは失ったモノによって変わります。しかし、その悲しみもいつかは消えてしまうんです。

思い出の品も手ばなすことができる

「人生がときめく片づけの魔法」の中で、著者の近藤さんはときめかないモノ、役目の終わったモノを処分しようと書いています。また、なかなか処分することのできない思い出の品を処分方法についても書かれています。

思い出の品さえ手ばなすことができるんです。まったくときめかないチノパン、トランクス、ソックス。なくなったって悲しむ必要ありませんよね。

例えるなら。

26歳のOL真紀子。彼女は同じ部署の課長と不倫している。

世間は週末の連休にむけてどこか浮き足立っている。しかし、真紀子は楽しむことができない。なぜなら彼と過ごすことはできないからだ。彼は家族サービスで旅行にいく予定になっている。場所は聞いていない。聞いたって意味がないし、聞きたいとも思わない。

連休だからといって皆が皆予定があるわけではない。真紀子もそれはわかっている。それでも自分だけが孤独なんじゃないかと感じてしまう。世界で自分だけがひとりなんじゃないかと。

そんな真紀子は最近部屋の片付けにこっている。一昔前前に流行った片付けの本を買い、帰宅後に実践してる。今週末の連休は丸々片付けにあててしまおうかとさえ考えている。

そんなとき、タンスの奥から昔付き合っていた彼氏の服が出てきた。少し濃い色のチノパン。スタイルは良い男だったが、服のセンスはイマイチだった。

デートにもよくこのチノパンをはいていたのを覚えている。別れたときに彼のものはあらかた処分した。しかし、何故だかこのチノパンだけが処分できなかった。特に高価なものでもない。処分したからといって怒るような彼でもない。この少しダサいチノパンが素朴で優しい彼の性格を表しているようで、なんだか捨てられなかったかもしれない。

久しぶりに彼のチノパンを見ていたら、ふと会ってみたい衝動にかられた。課長とは真逆の彼。不倫の恋にどこか疲れているのかもしれない。

少しダサいチノパンだが、彼はこのチノパンを気に入っていた。チノパンを返すことを口実に、週末に会うことはできないだろうか。人混みが嫌いな彼だった。連休は出かけず、家で過ごしていることが多かった。今週末も予定は入れていないんじゃないだろうか。

よし。誘ってみよう。そう決意した真紀子はチノパンを洗濯することにした。長い間タンスにしまっていたせいで少しくたびれている。このまま返すわけにはいかない。

翌朝、真紀子はいつもより少し早く起きた。チノパンを洗濯するためだ。今日は天気もよく風も吹いている。洗濯ものもよく乾くはずだ。今夜帰宅してからアイロンをかけよう。誰かのためにアイロンをかけるなんて久しぶりだ。少しだけ心がおどる。

仕事終え帰宅した真紀子はベランダに直行した。しかし、ベランダにチノパンはなかった。他の洗濯物はなくなっていない。なぜかチノパンだけない。そういば今日は強い風が吹くと天気予報でいっていたのを思い出した。

30秒ほど立ち尽くした真紀子。もしかしたら家の近くに落ちているかもしれない。探しに行こうかとも思ったが、なんだかもうどうでもよくなってしまった。

あんなに処分することができなかったチノパン。しかし、消えてしまっても不思議と悲しくなかった。

真紀子は冷蔵庫から缶ビールを取り出した。ベランダから空を見上げ一気に半分ほど飲んだ。なんだか清々しい気分だ。明日からも頑張れそうだ。

我思う故に我あり

タイトルに「人生がときめく魔法の片付けが救ってくれました」って書いたけど物理的には何も解決してないことに今気がつきました。心情的には解決したんですけどね…

そして、真紀子シリーズ書いてて面白い!

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