「半年前って何を食べてたかな?」
あなたは半年前に食べたものでできている(サンマーク出版/村山 彩 ) を読んで最初に思い浮かんだ言葉です。普段食事には気をつけている方ですが、半年前となると全然記憶がありません。人間の記憶って曖昧ですね。いかに毎日の食事う惰性でしているかがわかります。
本書はアスリートフードマイスターの著者が「正しい食欲」のセンサーによって、健康な食生活を取り戻す方法が書かれています。
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「半年前に食べたもの」が、いまの自分を作っている
下記は本書からの引用。
手も足も骨も神経も脳でさえも、食べ物以外からつくられることはありません。
いま、もしあなたの体調が慢性的に悪いとすると、その原因は半年前に食べたものかもしれません。
いま、もしあなたの仕事の調子が悪いとすると、原因は半年前の食生活かもしれません。
細胞は、粘膜などの早いものだと一日〜二日で入れ替わります。骨の細胞のように何年も入れかわらないものもありますが、平均すると大体半年くらいで、全部の細胞がチェンジすると思っていいでしょう。
著者は今の自分のコンディションは、半年前に何を食べたかに左右されると述べています。
人は短期的な視野でで判断することはできますが、なかなか長期的な視野で物事を決めることはできませんよね。
一週間後くらいなら「あ〜来週マラソン大会があるから、今週は飲み会は控えておくか」と判断できそうです。
しかし、半年前だと
「あ〜半年後にマラソン大会か〜。でも、まだまだ半年もあるから大丈夫、大丈夫。今日はとことん呑むぞ!」
となってしまうのでは。
さらに三ヶ月前でも
「あ〜三ヶ月後にマラソン大会か〜。でも、まだまだ三ヶ月もあるから大丈夫、大丈夫。今日はとことん呑むぞ!」
そして、一ヶ月前でも
「あ〜一ヶ月後にマラソン大会か〜。でも、まだまだ一ヶ月もあるから大丈夫、大丈夫。今日はとことん呑むぞ!」
となり。
もしかしたら
「あ〜来週マラソン大会か〜。でも、大丈夫、大丈夫。今日はとことん呑むぞ!」
となっていってしまうのではないでしょうか。
毎回毎回半年後のことばかりを考えていたら息が詰まってしまいますが、一瞬でも半年後の自分を想像することで無謀な暴飲暴食が少しは減るのではないでしょうか。長期と短期の両方を意識しながら食事をすることが、心身ともに健康でいられて食事も楽しめるのではないでしょうか。
良い本能と悪い本能
著者は本書の中で下記のように述べています。
たまに雑誌で、すばらしい体系をキープしているモデルさんが「好きなものを好きなように食べています」と言っている記事を見かけます。
私も「正しい食欲」を取り戻すまでは「彼女らは自分とは違う体質だから、いくら食べても、夜中にラーメンを食べても太らないんだ」と思っていました。
でも、そうではありませんでした。アスリートフードマイスターとして仕事をして、モデルさんに多く会うようになって確信したのですが、彼らは、「間違った食欲」のセンサーを手放しているから、夜中にラーメンを食べたくならないのです。
そして、おなかがすいたときに、体に必要なものを食べたくなる、「正しい食欲」のセンサーを身につけているだけのことだったのです。
モデルと比べたらおこがましいですが、僕もこのタイプです。特に苦痛もなく一般的には「正しい」と呼ばれるような食事を好みます。
- 化学調味料や白い砂糖は極力摂取しない
- 自炊は野菜中心
- コンビニの弁当などは食べない。(というか嫌い)
「ストイックだよね〜」と言われることもありますが、僕は全然苦痛でないどころか楽しんでいます。むしろ、そうじゃない方が苦痛なくらいです。
じゃあ、「本能」に従って好き勝手に食べればいいかというと、そうではないみたいです。
「本能」が間違っているとき。それは、自分の体と心の状態に大きく関係しています。
自分の体や心の状態がよくないときにわきあがってくる「本能」と、状態がいいときの「本能」とは明らかに違います。
よくないときにわきあがってくる「甘いものが食べたい!」とか「お酒が飲みたい!」という欲は、心や体をいい状態ちするためのものではありません。
皆さんも経験があると思います。残業で疲れている時ほど呑みに行ったり、ラーメンを食べたくなったり、甘いものを食べたくなったり。
僕も残業である時間を超えると飲みに行ったり、コテコテのラーメンを食べに行きたくなります。飲酒の後にはラーメンや、普段あまり食べないアイスを食べたくなります。
個人的な意見ですが、「良い本能」は体が欲しているものを求め、「悪い本能」はストレスを解消するために心が欲しているものを求めるのではないかと思います。
どうせならピエールマルコリーニのチョコパフェが食べたい
体にいいものを食べてると言いながら、お酒、甘いもの、お肉もそれなりに食べます。しかし、そういう時には中途半端あものは口にせず、できるだけ自分が納得するものを食べるよう心がけています。
本書で著者はこのように述べています。
体を痛めつけ、心の栄養にもならないごほうびは、本当のごほうびにはなりません。
ちょっと頑張ったからとちょくちょくコンビニでビールとつまみを買っていったり、お菓子を買っていったりしていませんか?それは本当にあなたが欲しいものですか?
コンビニで毎日買っているチョコレートを我慢してみませんか。週末まで頑張ってから銀座で美味しいチョコレートパフェでも食べに行った方が幸せではないですか?同じチョコでも、ピエールマルコリーニのチョコパフェなら心から喜ぶくらい美味しいですよ!
パフェ | ピエール・マルコリーニ(Pierre Marcolini)
我思う故に我あり
正直健康な食事についてだけ書かれている本なら、大して感銘を受けませんでした。しかし、本書から僕が受けた印象は「いかに日々の食事と真剣に向き合うか」ということ。
最近食生活が少し乱れていたので、毎回の食事に真摯接していきたいと思います。
惰性で食事をしている人にはオススメの一冊です!
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