1日は皆平等に24時間与えられている。
あまりにも当たり前のことだが、同じ1日を生きても結果を出す人と出せない人がいる。
他人と比べるだけではありません。
同じ人間でも思い通りに充実した1日を過ごせることもあれば、パッとしない1日を過ごすこともある。
両者の違いはなんなんだろう。
そんな問いに答えてくれたのが、今回紹介する「仕事ができる人の脳にいい24時間の使い方」(菅原洋平/フォレスト出版)。
著者の菅原さんは作業療法士として臨床を行うとともに、脳の機能を活かした企業研修をおこなっています。
本書では二つの基本原理をもとに、最高のパフォーマンスを発揮するための方法が書かれています。
ひとつ目は、人間同じ作業でも、より能力が発揮される時間帯に行った方が、上達が早いということ。
2つ目は、すべての作業を行う際に、脳と体にとって最適な時間帯があるということです。
パフォーマンスを発揮できる人とできない人の違いは時間帯の使い方。1日をどうデザインするか。
本書の中から24時間を効果的にデザインし、パフォーマンスを発揮するためのコツを紹介します。
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二度寝をするときはカーテンをしっかりあける
高いパフォーマンスを発揮するためにはしっかりと朝起きて、生体リズムを整えるのが重要。
とはいえ、「明日から早起きするぞ!」と決意してもなかなか上手くいきません。
また、休日ともなるといつもよりゆっくり寝ていたくなっちゃいますよね。
どうすればいいのか…。
菅原さんは本書の中で、たとえ起きられなくてもあきらめることはないと説明しています。
たとえ起きられなくてもそれであきらめる必要はありません。普段起きている時間にいったん目覚め、窓から1メートル以内に移動して、カーテンを開けてそこで二度寝しましょう。
大事なのはたとえ起きられなくても、朝のうちにしっかりと日光をあびること。
日光を浴びることでメラトニンの量が減り、長期的に生体リズムを整えることができるんです。
また、スマホの目覚ましアプリについてるスヌーズ機能もやめた方がいいそうです。詳しくは本書を読んでみてください。
朝一番に日記を書く
朝にしっかり起きたら何をすればいいのか。
本書ですすめているのが、朝一番に日記を書くこと。
人間は寝ている間にその日に起きたことを整理。「残すべき記憶」と「消してもいい記憶」を選別します。
朝一番に前日のことを思い出しながら日記を書くことで、脳が残すべきと判断した記憶を確認。
これを毎日繰り返していけば、自分にとって重要なことだけを記しておくことができるようになるんです!
起床から4時間後に最も重要な知的作業を行う
最も重要な知的作業を行うには、起床から4時間後がベストな時間帯!
本書の中で次のように説明されています。
人間の脳が最も活発に活動するのが、起床から4時間後です。
この時間は、1日のうちで最も頭が良く働き,創造性に優れています。
1日をスケジュールするとき、起床から4時間後に最も重要な作業ができるように当てはめましょう。
また、最高のパフォーマンスを発揮するためには、環境作りも重要になってきます。
この時間帯の作業は毎回決まった場所で行う。机の上から関係ない資料や飲み物を排除するなど、脳のスイッチが入りやすいように環境を整えるとより一層パフォーマンスが上がりるそうです。
昼に情報収集をしすぎないでしっかり脳を休める
ランチタイムにネットばかりしている人は注意。
気分転換だと思っていても、その分脳に負担をかけてしまうそうです。
私たちの脳は、資格を遮断しないかぎり休憩できません。目が開いている限りは、それがどうでもいい情報でも、しっかりと分析してしまいます。
せっかく時間を有効に使えていると思っても、かえって脳のパフォーマンスを落としてしまうそうです。
対策としてはランチの前後に1〜5分ほどでいいので目を閉じること。
目を閉じること脳内の情報が分解、整理されるそうです。
ランチタイムの情報収集はほどほとにして、しっかり脳を休める時間も確保することが大事。
書類や資料作成は午後に行う
数をこなす単純作業や、書類や資料の作成は午後に行いましょう。
起床7時間後すると目と手の協調性が増してくるそうです。この時間帯が一番手先が器用な時間帯となります。
また、午前中に取り込んだ情報は、午後のこの時間帯に処理されているとのこと。
できれはシングルタスクで作業を行い、脳の負荷を下げてあげる方がいいそうです。
ここでいうシングルタスクは単なる仕事だけではありません。飲食しながらなどのながら作業も厳禁です。
おやつを食べたくなったら、しっかりと休憩をとって食べましょう。
朝に運動をするなら温かい飲み物を飲む
ランニングや筋トレをするには、内臓の温度がピークになる夕方が理想的。夕方の方が成長ホルモンの分泌が増え、効果的なトレーニングか行えるそうです。
朝と夕方で同じ運動をした人の、運動前後の成長ホルモンの分泌を調べた実験では、夕方のほうが朝に比べて約3倍も分泌が増えたという結果が得られています。
朝に運動する習慣があるなら、運動前に温かい飲み物を飲んで内臓のサポートしてあげるといいとのこと。
朝一に白湯を飲むのは理にかなった方法なんですね。
就寝1時間前は自己投資など勉強をする
就寝の1時間前は資格勉強などの自己投資をすると効果的。
最初の深い睡眠では、記憶を定着させる作用があることが知られています。記憶は、目覚めていた
一番最後の記憶から逆のぼってリプレーされます。
就寝の1時間前は記憶を対着させるのに一番最適な時間帯。この時間帯にマンガやテレビなどを見て過ごすのは、とってももったいない!
僕は寝る前にマンガを読むのが習慣になってましたが、この本を読んで速攻やめました。笑
夕食、お風呂を済ませ、寝る前の短期間に集中すれば仕事が忙しくても効率的な勉強が可能です。
15分寝付けなかったら一回起きる
人は眠ろうと目を閉じてから15分ほど経過すると、大脳が覚醒してその後1時間ほど眠れなくなるそうです。
これは僕もよく経験あるんですが、目が冴えてしまって全然寝付けないんですよね。
こんな時は一回ベッドを出て、1時間ほど過ごしてみて、再度眠気が出てきたら布団にもどるといいそうです。
この時にスマホやパソコンなどをいじっては余計に目が覚めてしまうので注意が必要。
「4-6-11の法則」で脳のリズムを整える
「4-6-11の法則」は菅原さん前著書で紹介されていた方法。
「4-6-11の法則」を実行することで、脳のリズムか整えられ、パフォーマンスが向上します。
法則は全部で3つ。簡単に説明すると下記になります。詳しく知りたい方は菅原さん前著書となるあなたの人生を変える睡眠の法則を読んでみてください。
- 起床から4時間以内に光を見る
- 起床から6時間後に目を閉じる
- 起床から11時間後に姿勢を良くする
ベッドで寝る以外のことをしない
ベッドで「寝る」以外の行為は厳禁!
脳は「行為」と「場所」をセットで記憶してしまいます。
ベッドで読書したり、スマホをいじると脳はベッドをそのための場所だと認識。いざ寝ようとしても寝つきが悪くなり、睡眠の質が落ちるそうです。
これは「15分寝付けなかったら一回起きる」に関係してきます。
僕も経験があるんですが、寝付けないとその日の失敗や、明日の心配など色々考えだしてしまいます。
こうなってしまうと脳はベッドを「考える場所」と認識してしまい、眠りの質が落ちてしまうのです。
ベッドの上では「眠る」ことにだけ集中できるように気をつけましょう。
我思う故に我あり
本書に書かれていることは耳が痛いことばかりでした。笑
僕はここのところ風呂に入ったあと、ベッドでマンガを読み、いざ寝ようとしても寝付けないまま布団の中でイライラして過ごすという最低のパターンでした…。
本書に書かれていことを実践しながら、少しずつ改善していこうと思います。
本書には脳を活かすための24時間スケジュールが付いてきます。起床何時間後に何をすればいいのか一覧になっているので、読んだ次の日から実践しやすい!これがわかりやすくて超便利です。(写真にはモザイクをかけてます)
今回紹介したのは本書の中のほんの一部。他にも興味深いコツが書かれています。
目次から一部抜粋してみました。詳しくは本書を読んでみてください。
- 目覚めて2時間後に重要な決断をしよう!
- 「フセンに書いて貼る」と脳の容量をムダに消耗してしまう
- 夕方の仕事は質よりスピード重視
- どうしてもお酒が飲みたくなったらこうしよう
「仕事ができる人の脳にいい24時間の使い方」は日々のパフォーマンスを上げたい人におすすめです!
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